さて、みなさんキャリアの棚卸しは実施していますか?長期的なキャリアデザインを描くうえで、まずはじめに現在の立ち位置を明確にするため、キャリアの棚卸しをすることが大切です。
転職によるキャリアアップを目指している方はもちろんのこと、現職でキャリアを築いていきたい方も方法論は覚えておきましょう。
長期的なキャリアデザインは現在までに積み重ねてきたものの延長線上にあります。逆に言うと、現在までにあなたが築いてきたキャリアや、獲得してきたスキルを棚卸しすることは将来のビジョンを描くために必須の要素と言えます。
また、転職活動を進めるうえでは、職務経歴書などに記載する必須項目ですので必ず実施しなければなりません。
なお、キャリアプランを実現するために転職を検討し始めている、という方は「転職を考えるうえではじめに考えるべきことは?」の記事を参考に、今現在自分が置かれている状況や、今後目指したいところを整理してみるといいかと思います。
今回は、現職でキャリアを築いていきたい方にも、転職によるキャリアアップを目指したい方にも必要な、キャリアの棚卸しについて考えていきたいと思います。
キャリアの棚卸しの目的とは?
はじめに、キャリアを棚卸しする目的について述べていきます。
キャリアの棚卸しは何のために必要なのでしょうか?その使い道は多岐にわたります。
現職でキャリアパスを築いていきたい方にとっては、これまでの実績を振り返り、成果や得られた経験・スキルを正しく把握することで、キャリアパスを実現するための過不足を明確にすることができます。
特に、足りていない経験値を補う努力をすることで、あなたが実現したいキャリアパスに近づくことができるようになるでしょう。
また、転職によるキャリアアップを目指している方にとっては、必須のタスクとなります。
あなたがこれまでの社会人生活で達成した実績であったり、得てきた経験を整理することは、企業にあなたがどのような人材であるかを正しく把握してもらうために必須となります。
できることをアピールすることはもちろんですが、経験として足りない点を補いたい、経験を積みたいというのも転職の動機のひとつなので、面接官に訴えるテーマとなります。
キャリアとは?あなたがこれまで積み重ねてきた実績です
ここで、キャリアとは何かを振り返ってみましょう。
キャリアとは、あなたがこれまでの社会人生活における業務を通して身に着けてきた経験やスキルを指します。
新卒で就職活動に励んでいた際は、特にキャリアと呼べるような実績はなかったかと思います。
アルバイトでの経験やホームステイ、インターンシップなど、学生時代に経験したことを必死に書き出してアピールした思い出があるのではないでしょうか。
では、ある程度社会人経験を経た今はどうでしょう。業務を通していろいろな経験や知識を身に着けてきたと思います。それがあなたのキャリアです。
会社に出社して周りの先輩や同僚の仕事の仕方を見たり、先輩のプレゼンテーションを聞いたり、上司に資料を提出してダメ出しされたり、多かれ少なかれ、日々必ず何かしらの経験をしています。
中堅以上の経験を持つとさらに視野は広がります。
自分で仕事を動かすことができるようになったり、そのために周辺の同僚や後輩に指示・指導をしたり。企画書を書いて新たなプロジェクトを提案してみたり。
あなたが経験してきたものは、すべてあなたのキャリアとなって蓄積されていくと考えて下さい。
キャリアの考え方については、「サラリーマンのジョブキャリアを考える」の記事で詳しく書いていますので、参考にしてみてください。
キャリアビジョンを実現するためのFit&Gapを把握することが目的
このように、社会人経験の長い短いはありますが、会社で働くということは何かしらの経験を得て、キャリアを構築しているといえます。
一方、これまであなたが築いてきたキャリアが、必ずしもあなたが望むキャリアとは限りません。
本来は営業の仕事がしたい、企画の仕事がしたい、マーケティングの仕事がしたい、と描くキャリアビジョンはあっても、必ずしもその通りにジョブアサインされないのが現状だと思います。
ただ、ここで腐ってはもったいない。
今後、自分の目指したいキャリアビジョンがあるのであれば、そこに向かううえで現在持っているスキルや経験と、目指すところのギャップを分析したり。
足りないスキルを業務で身に着けることができればベストですが、当面ジョブアサインが難しいようであれば資格取得の勉強を通してキャリアの補足や上司にアピールしたりもできます。
このように、現状と目指すところのFit&Gapを考察するためにも、キャリアの棚卸しを定期的に行うことをお勧めします。
半年に1回とかのペースで構いません。会社によっては目標設定の面談等が設定される場合もあるかと思うので、面倒とは捉えずにしっかり考えるようにしましょう。
キャリア棚卸しの方法論

まずは実績を洗い出してみましょう
では、キャリアやスキルの棚卸しをする際のポイントについて触れていきましょう。
自己分析のフレームワークとしては、Will・Can・Mustの考え方が有名です。
Will(やりたいこと、つまり希望)、Can(できること、つまり強み)、Must(やらねばならぬこと、つまり使命)に分類して自己分析を行う方法です。
ただ、いきなりWillとかMustとか言われてもなかなか整理できないことが多いです。まずはCanの部分、今自分に何ができるか、これまで何をやってきたかを中心に整理しましょう。
何を何のために実施したのか?
まずはいつ頃、どのような業務を実施したのか、時系列にジョブキャリアを振り返りましょう。
ここで重要なポイントとしては、何のために実施したのか、その業務の背景をきちんととらえることです。
やみくもに言われた業務をこなしていた、というのが仮に事実だったとしても、その業務によって誰がどのように喜ぶのか、考えてみることが大切です。
その結果どのような効果や成果が得られたのか?
いつ頃、どのような業務を何のために実施してきたのか、が整理できた次に、その結果どのような成果が得られたのかを整理します。
成果がない仕事に意味はありません。社内の事務作業の業務負荷を低減することができた、だったり、お客様の売り上げにつながる商品提案ができた、だったり、いろいろな視点で成果は考えることができます。
一方で、期待していたほど成果が得られなかった業務やプロジェクトもあるかと思います。そうであっても成果はゼロではないはずですし、失敗した原因を考察して次につなげることができたことは大事なポイントになるはずです。
その過程であなたが得た経験やスキルは何か?
さいごに、あなたが業務により成果を得る課程で、どのような経験やスキルを身に着けることができたのでしょうか。
複数のメンバーをまとめるような仕事をしたのかもしれませんし、お客様に興味を持ってもらうようなプレゼンテーションの方法を学ぶことができたり、何かしらの業務経験やスキルは身についたりレベルアップしているはずです。
キャリアの実績を整理するための手法
さいごに、これまで紹介したキャリアの実績を棚卸しするための具体的な手法について見ていきましょう。
整理の仕方はいろいろありますが、マインドマップがおすすめです。ひとつのキーワードから派生する言葉や文章をツリー上にどんどん掘り下げていく方法です。
マインドマップでとにかく洗い出す
まずはシンプルに、入社してから今までやってきたことをマインドマップに整理してみましょう。
整理する観点としては、「何を」「どうやって」を中心に考えるとスムーズに整理できると思います。
「なぜ、何のために」も観点として加えたいですが、パッと出てこればいいものの、悩んでしまう要因にもなるので出てこなければサクサク次に進めましょう。
「何を」の部分が業務的なキャリア、「どうやって」の部分がスキル的なキャリアに紐づいてくることになります。
このマインドマップで整理する段階では特にルールもないので、「誰と」とか「いつ」とか、いわゆる5W1Hの観点で思いつくものを書き出していってみてください。
マインドマップは何階層になっても構いません。似たようなキーワードでも構いません。思いつく限り洗い出してみましょう。
合わせて、学生時代の経験も書き出しておくようにしましょう。会社に入ってから使わなかったとしても、あなたにとっては大事なキャリアのひとつです。
さあ、入社してから今現在までやってきたことを書き出してみました。なんとなく俯瞰してみると、自分がどのようなキャリアを歩んできたのか見えるようになったでしょうか?
親和図法により洗い出したキーワードをグルーピングする
では次に、キーワードを少し整理してみましょう。似たような言葉、タスク、スキルをグルーピングして寄せていってみてください。一般的に、親和図法と言われる手法です。
マインドマップのツールを使っていれば類似のキーワードを集約する代表的な一語を選んでその下に他の類似ワードがぶら下がるように整理してみましょう。
アナログでやるなら付箋でペタペタ整理するのもありです。
ある程度類似ワードを整理すると、特定のワードにぶら下がる数が多かったり、キーワードが集まったりするかと思います。あった場合、それがあなたの強みであり、これまでの社会人生活で最も身に着けた経験となります。
大きなグループにならなくても、そのワードもあなたの経験のひとつであり、メインキャリアを支えるサブキャリアと言えます。
キャリアの棚卸しは定期的に実施することが大切
大事なポイントとして、特にマインドマップでのキーワード洗い出しは何度か、時間を空けて考えてみましょう。前回出なかった観点が出てきたり、思い出したりすることもあります。
また、先輩や同僚と過去を振り返ってみるのもいいです。改まって洗い出すのが抵抗があるようであれば、昼食や飲み会の席で昔話をしているときなど、少し注意深くキーワード探しをしてもいいかもしれません。
ここまでで、自身のキャリア、これまでの経験やスキルをある程度整理できたかと思います。
社内のキャリアパスが見えている方は、そのキャリアパスを実現するために必要なキャリアを築けているか、不足しているキャリアやスキルは何か、という観点で考察していきましょう
転職を目指す方にとっては、職務経歴書を書くための必須の内容となります。あなたが何をやってきて、何ができるのか。職務経歴書ではこれに加えて、どのような成果を上げたか、それによってどのように貢献できるか、といったところを記載する必要があります。
職務経歴書の書き方については、「職務経歴書の書き方は?」の記事でも紹介していますので、転職を目指している方は参考にしてみてください。
おわりに
さて、今回はキャリアの棚卸しの必要性と、その方法、特にこれまでの経験やスキルをまとめる方法について記載してきました。
今回紹介したように、マインドマップ等の方法で、とにかくこれまでの経験やスキルを洗い出してみることだったり、同僚や先輩等と会話しながら、キーワードを拾ってみることが重要と言えます。
ある程度キーワードが出尽くしたかな、と思ったら、キーワードを親和図法的な考え方で整理してみる。そうすると、自身の強みとなるワードが見えてくる、という流れです。
ひとまず現状が整理できると、今後どのように今の強みを発展させていくか、今後やりたいことに対して足りていない経験やスキルが見えてくるはずです。
長期的なキャリアデザインを描けている方はそのFit&Gapを見てみましょう。
これからキャリアデザインを描く、というかたは、現状のキャリアを俯瞰して、今後どのような道に進むかの参考にしましょう。
キャリアデザインを実現する上で転職によるキャリアアップやキャリアチェンジが必要となる方は、転職の最初のステップである職務経歴書を書くための必須情報ですので、しっかり整理するようにしましょう。
当ブログでは、あなたのキャリアデザインを考えるための一助となる記事をこれからも発信していきます。

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